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肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌とは

肺炎球菌は、鼻やのどの奥に存在することがある細菌です。咳やくしゃみなどを通じて広がり、体力や免疫力が低下していると、気管支炎、肺炎、敗血症などの重い合併症を起こすことがあります。
日本人の約5〜10%の高齢者では、鼻やのどの奥に肺炎球菌が常在しているとされています。
特に、糖尿病や腎臓病などの持病によって免疫力が低下している方は、肺炎にかかりやすく重症化しやすいため、予防接種がすすめられています。 

プレベナー20・キャップバックスについて

当院では、肺炎球菌ワクチン接種を行っています。
肺炎球菌は、肺炎・気管支炎・敗血症などの原因となる細菌です。特に高齢の方や、糖尿病・腎臓病・心臓病・呼吸器疾患などの持病がある方、免疫力が低下している方では、肺炎球菌感染症が重症化することがあります。

名古屋市では、令和8年(2026年)4月1日から、高齢者肺炎球菌ワクチンが従来のニューモバックスから「プレベナー20」に変更されています。

当院では、名古屋市の助成制度に対応したプレベナー20のほか、より広い型への予防をご希望の方や、接種歴・基礎疾患などをふまえて医師が必要と判断した方に対して、キャップバックスについてもご相談いただけます。

プレベナー20とは

プレベナー20は、20種類の肺炎球菌の型に対応した肺炎球菌結合型ワクチンです。
名古屋市では、令和8年(2026年)4月1日から、高齢者肺炎球菌ワクチンが従来のニューモバックスから、より高い効果や持続性が期待されるプレベナー20へ変更されています。 
名古屋市の高齢者肺炎球菌ワクチン助成制度を利用して接種する場合、対象となるワクチンはプレベナー20になります。 

キャップバックスとは

キャップバックスは、21種類の肺炎球菌の型に対応したワクチンです。
キャップバックスの効能・効果は、「高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人における肺炎球菌による感染症の予防」です。
「キャップバックス®」は、日本人成人の市中肺炎の原因となる肺炎球菌血清型の71.9%、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)では80.3%に対応しており、従来のワクチンに比べてさらに広く肺炎球菌感染症を予防することが期待されています[https://www.msd.co.jp/news/product-news-20250808/]。 
ただし、名古屋市の高齢者肺炎球菌ワクチン助成制度で使用されるワクチンはプレベナー20です。キャップバックスの接種をご希望の場合は、任意接種・自費接種となります。

名古屋市の助成制度

名古屋市の定期接種の対象となる方

名古屋市の高齢者肺炎球菌定期接種は、以下の条件をすべて満たす方が対象です。

  1. 名古屋市に住民登録がある方
  2. 接種日において、次のいずれかに該当する方
    • 満65歳の方
    • 満60歳から満64歳で、心臓・腎臓・呼吸器の機能障害、またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害があり、対象となる障害単独で身体障害者手帳1級相当の方
  3. 公費・自費を問わず、過去に高齢者肺炎球菌ワクチンのニューモバックスまたはプレベナー20を接種したことがない方

以上が名古屋市の定期接種対象者です。

66歳以上の方への名古屋市独自の費用助成

名古屋市では、高齢者肺炎球菌の定期接種対象に該当しない方に対しても、独自の費用助成を行っています。

対象は、以下をすべて満たす方です。

  1. 名古屋市に住民登録がある方
  2. 接種日において満66歳以上の方
  3. 公費・自費を問わず、過去に高齢者肺炎球菌ワクチンのニューモバックスまたはプレベナー20を接種したことがない方

この名古屋市独自の助成制度でも、使用されるワクチンはプレベナー20です。 

自己負担金が免除される場合

次のいずれかに該当する方は、接種時に必要書類を提出することで、自己負担金が免除される場合があります。

  • 生活保護世帯に属する方
  • 市民税非課税世帯に属する方
  • 中国残留邦人等に対する支援給付を受給されている方

名古屋市は、自己負担金の免除制度があることを案内しています。 [city.nagoya.jp]

免除を希望される方は、接種前に必要書類をご確認ください。

接種費用

名古屋市の制度を利用する場合と、自費接種の場合で費用が異なります。

区分

対象

使用ワクチン

費用

定期接種

満65歳の方、または満60〜64歳で一定の障害がある方

プレベナー20

5,600円

名古屋市独自の任意助成

定期接種対象外の満66歳以上で条件を満たす方

プレベナー20

5,600円

自費接種

名古屋市の助成条件に該当しない方

プレベナー20

12,000円

自費接種

キャップバックスをご希望の方

キャップバックス

15,000円

名古屋市の高齢者肺炎球菌定期接種および任意助成では、自己負担金は5,600円です。
キャップバックスは、名古屋市の助成制度ではなく、任意接種・自費接種としてご案内します。

接種時の持ち物

接種時には、以下をお持ちください。

  • 名古屋市に住民登録があることが分かるもの
    例:マイナンバーカード、運転免許証など
  • 過去のワクチン接種歴が分かるもの
    例:接種済証、お薬手帳など
  • 自己負担金免除の対象となる方は、必要な証明書類
  • 満60歳から満64歳で対象疾患に該当する方は、身体障害者手帳の写し、または医師の診断書の原本

接種をおすすめしたい方

以下に該当する方は、肺炎球菌ワクチン接種についてご相談ください。

  • 満65歳以上で、まだ肺炎球菌ワクチンを接種したことがない方
  • 糖尿病、腎臓病、心臓病、呼吸器疾患などの持病がある方
  • 免疫力の低下が心配な方
  • 肺炎の重症化を予防したい方

特に、糖尿病や腎臓病などの持病によって免疫力が低下している方は、肺炎にかかりやすく重症化しやすいため、予防接種をおすすめします。
キャップバックスの添付文書では、肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人として、慢性的な心疾患、肺疾患、肝疾患、腎疾患、糖尿病、免疫不全状態、無脾症などが挙げられています。 

・日本呼吸器学会/日本感染症学会/日本ワクチン学会の合同委員会は、下記のスケジュールでの接種を推奨しています[https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/o65haienV/o65haienV_260401.pdf]。

PCV20:プレベナー20
PCV21:キャップバックス

副反応について

ワクチン接種後には、注射した部位の痛み、赤み、腫れ、筋肉痛、頭痛、疲労、発熱などがみられることがあります。
接種後に強い体調不良、息苦しさ、じんましん、ぐったりするなどの症状がある場合は、速やかに医療機関へご相談ください。

接種を受けられない方・注意が必要な方

各々のワクチンに対するアレルギー、ジフテリアトキソイドに対する重度のアレルギー反応を起こしたことがある方、明らかな発熱がある方、重篤な急性疾患にかかっている方などは、予防接種を受けることが適当でない者として記載されています。 

予約方法

肺炎球菌ワクチンは、在庫の取り寄せが必要になります。接種をご希望の方は、事前にお電話または受付にてご相談ください。

よくある質問

Q1. 名古屋市の助成でキャップバックスを接種できますか?

A. 名古屋市の公式ページでは、高齢者肺炎球菌ワクチン助成制度で使用されるワクチンはプレベナー20と案内されています。プレベナー20以外の肺炎球菌ワクチンを接種する場合は制度対象外とされています。 

2. キャップバックスは成人向けのワクチンですか?

A. はい。キャップバックスは、高齢者または肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人における肺炎球菌による感染症の予防を効能・効果とする21価肺炎球菌結合型ワクチンです。 

3. プレベナー20とキャップバックスのどちらを選べばよいですか?

A.名古屋市の助成制度を利用する場合は、対象となるワクチンはプレベナー20です。キャップバックスをご希望の場合や、過去に肺炎球菌ワクチンを接種したことがある場合は、接種歴や持病などを確認したうえで医師とご相談ください。 

4. キャップバックスの接種回数は何回ですか?

A. キャップバックスの用法・用量は、1回0.5mLを筋肉内に注射するとされています。 [vaccine4all.jp][city.nagoya.jp]

5. 自費で接種する場合はいくらですか?

A. プレベナー20を自費で接種する場合は12,000です。キャップバックスを自費で接種する場合は15,000です。

6. 名古屋市の助成を使う場合はいくらですか?

A. 名古屋市の高齢者肺炎球菌ワクチン助成制度の対象となる方は、プレベナー20を自己負担金5,600で接種できます。 

まとめ

名古屋市では、令和8年(2026年)4月1日から、高齢者肺炎球菌ワクチンがプレベナー20へ変更されました。対象となる方は、名古屋市の助成を利用して5,600円で接種できます。 
キャップバックスは、成人向けの21価肺炎球菌結合型ワクチンです。高齢者または肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人における肺炎球菌による感染症の予防を目的としています。 
名古屋市の助成制度を利用する場合はプレベナー20、より詳しくキャップバックスについて相談したい場合は任意接種・自費接種として医師にご相談ください。

【執筆者情報】副院長 龍華(りゅうげ) 章裕(あきひろ)

所属学会
  • 日本内科学会
  • 日本腎臓学会
  • 日本透析医学会
  • 日本高血圧学会
資格
  • 日本内科学会認定医、総合内科専門医
  • 日本腎臓学会専門医
  • 日本透析医学会専門医
  • 医学博士(名古屋大学大学院医学系研究科)
  • 難病指定医
  • 身体障害者手帳指定医(腎臓)
  • 緩和ケア研修会修了
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