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脂質異常症(高脂血症)

1. 脂質異常症(高脂血症)とは

脂質異常症は、血液中に含まれる脂質が異常に多くなっている状態のことを指します。特にLDLコレステロール(「悪玉コレステロール」)や中性脂肪の値が高くなると、動脈の壁に脂質が蓄積し、動脈硬化を引き起こすリスクが高まり、脳梗塞、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症などのリスクを高めます。逆に、HDLコレステロール(「善玉コレステロール」)の値が低い場合も問題となります。

2. 脂質異常症の原因

脂質異常症は遺伝的要因、食事、運動不足、肥満、喫煙、アルコールの過剰摂取、甲状腺機能低下症、糖尿病、腎疾患、肝疾患など、複数の要因が関与しています。特に飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く含む食事は、LDLコレステロールを増加させる要因となります。

3. 脂質異常症の症状

脂質異常症自体には特有の症状はなく、長期間無症状で進行することが多く、健康診断で指摘される方がほとんどです。

4. 診断方法

脂質異常症の診断は、血液検査を通じて行われます。一般的には、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪の4つの項目が測定されます。これらの数値を総合的に評価し、治療方針が決定されます。

LDLコレステロール

境界域高LDLコレステロール血症

120~139 mg/dL

高LDLコレステロール血症

140 mg/dL以上

HDLコレステロール

低HDLコレステロール血症

40 mg/dL未満

中性脂肪

高トリグリセリド血症

150 mg/dL以上

5. 治療方法

高脂血症の治療は、生活習慣の改善と薬物療法が中心です。

- 生活習慣の改善

食事療法として、高LDLコレステロール血症に対しては、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂取を控え、高トリグリセリド血症に対しては、糖分やアルコールの摂りすぎに注意することが大切です。食物繊維や不飽和脂肪酸を多く含む食品を摂ることが推奨されます。また、適度な運動を行い、体重管理を行うことが重要です。

- 薬物療法

生活習慣の改善だけで目標値に達しない場合、スタチンやフィブラート系薬剤などの薬物療法が検討されます。

6. 予防と日常生活での注意点

高脂血症の予防には、バランスの取れた食事、定期的な運動、禁煙、適度な飲酒、そしてストレスの管理が重要です。また、定期的な健康診断を受け、血液中の脂質レベルを確認すること大切です。

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